留学やワーホリで渡英が決まった方、おめでとうございます。イギリスでの新生活にワクワクしますよね。せっかくのイギリス生活なので、オシャレもしたいし、ストレスなく生活するために日本で使い慣れた製品を持っていきたいところです。日本からイギリスへ荷物を郵送する方法についてまとめました。
もくじ
国際郵便の種類と選び方
イギリスへ国際郵便を送る方法には、①郵便局で「国際小包」として送る方法と、②クロネコヤマトの「留学宅急便」というサービスで送る方法があります。
郵便局のサービスには、「EMS(国際スピード便)」「航空便」「エコノミー便」「船便」の4種類があります。方法によって到着までにかかる日数と送料が異なります。郵便局とクロネコヤマトを合わせると全部で5種類の方法があります。
配送方法 | 配送日数 | 配送方法 | 大きさ・重量 | |
---|---|---|---|---|
EMS(国際スピード便) | 2~4日 | 国際郵便の中で最優先に配達 | 長さ1.5m 長さと横周の合計3m以内 30kg以内 |
|
国際小包 | 航空便 | 3~6日 | 飛行機で輸送 | |
エコノミー便(SAL便) | 6~13日 | 日本国内と到着国内は船便、国間は航空便で輸送 航空便は空きスペースを利用 |
||
船便 | 1~3ヶ月 | 船で輸送 |
配送日数 | 配送方法 | 保証 | 大きさ・重量 | |
---|---|---|---|---|
留学宅急便 | 約10~14日 | 航空便 | 1梱包につき運送保険が自動付帯 1梱包あたり20万円を超える品物に関しましては、お取扱いできません。 |
縦+横+高さの合計が160cm 以内25kg以内 |
荷物の大きさと重さ
立方体の箱を送るとすると、郵便局のEMSや国際小包では「長さ1.5メートルかつ、長さと横周の合計3メートル」なので、一辺が60cmの立方体のサイズまで送ることができます。クロネコヤマトの留学宅急便では「縦+横+高さの合計が160cm」なので、一辺が53cmの立方体のサイズが送ることのできる最大にサイズです。
送ることのできる重さも、郵便局が30kgまで、クロネコヤマトが25kgまでなので、郵便局の方が大きい荷物を送ることができます。
料金や配送日数
配送にかかる日数が早いほど、配送にかかる金額も高くなります。郵便局の送料は郵便局|料金・日数を調べるから調べることができます。クロネコヤマトの送料は、クロネコヤマト|留学宅急便で確認することができます。
追跡があるかどうか
海外での荷物の受け取りは、日本ほど整備されていないのでいつ荷物が届くのかわわかりません。また、途中で荷物が紛失してしまう可能性もあります。「EMS」「留学宅急便」でははじめから荷物の追跡も含まれています。です。「航空便」「エコノミー便」「船便」では、追跡ははじめから含まれていません。オプションで書留で送ることにより追跡することができます。
保証があるかどうか
日本から送った荷物が紛失してしまったり、破損してしまったときの場合に、損賠賠償がついているかも重要なポイントです。税関で荷物をあけられて、紛失や破損をするおそれもあります。
郵便局の「EMS」では、2万円までの損害賠償が配送料に含まれています。それ以上の保証をつける場合には、2万円ごとに50円の追加料金を支払いことで、最高200万円までの保証をつけることができます。追加料金を1,000円払うと42万円、4,950円支払うと最高額の200万円の保証をつけることができます。
EMS以外の、航空便、エコノミー便、SAL便では、保証は自動でついてこないため、申請しないといけません。送る荷物の重量によって保証限度額が異なるので注意が必要です。
荷物の重さ | 補償額 | |
---|---|---|
EMS | 2万円 追加料金により増額あり EMS損害賠償制度 |
|
国際小包(航空便、SAL便、船便) | ~5kg | 11,160円 |
5kg~10kg | 15,170円 | |
10kg~15kg | 19,190円 | |
15kg~20kg | 23,200円 | |
20kg~25kg | 27,220円 | |
25kg~30kg | 31,230円 | |
クロネコヤマト | 運送保険が自動付帯 1梱包あたり20万円まで |
保証を受けるためには、内容品やインボイスなどに商品とその価格を記載する必要があります。イギリスへ送る荷物で高額な商品を送ると、関税がかかってしまうことがありので注意が必要です。
※2019年から「身のまわり品(Personal Use)」の項目ができたので、日用品に関税がかかる可能性はグンと減りました。
クロネコヤマトの「留学宅急便」では、運送保険が自動付帯されています。1荷物の内容は30万円以内らしいですが、運送保険は「1梱包あたり20万円まで」の保証です。
EMSで海外郵送するときに必要な書類と書き方
日本から送りたい荷物をスーツケースに入れて送ることにしました。送った荷物は、3辺の合計157cm、23kgです。すぐに使いたい冬服などを主にまとめていたので、配達日数が早く、クロネコヤマトの留学宅急便よりちょっと安く済むEMSで送りました。
発送方法 | 料金 | 日数 |
---|---|---|
EMS | ¥33,500 | 3日 |
航空便 | ¥30,000 | 6日 |
SAL便 | ¥21,650 | 2〜3週間 |
船便 | ¥11,300 | 数ヶ月 |
留学宅急便 | ¥34,000 | 10〜14日 |
送ったスーツケースはこちら。
私が使っているスーツケースは、東急ハンズのものです。軽くて静かで低価格なのでコスパ最高です。
EMSで日本から荷物をイギリスに郵送するときに必要な書類は4種類です。最初、税関告知書「CN23」が見当たらなくて焦りましたが、EMS伝票と一体になっています。
- EMSの伝票+税関告知書「CN23」
- インボイス
- 航空便危険物の誓約書
EMS伝票の書き方
※2019年から書式が変わり、「身のまわり品(Personal Use)」の項目ができました。
- 送り主の氏名・住所・連絡先
- 送り先の氏名・住所・連絡先
- 内容品の詳細・数量・重さ・価格(日本円)
- 郵便物の荷物の種類を選択
- 署名
「個人使用」で送る場合には、家族の名前にしておいた方が無難です。
イギリスの国名「United Kingdom」と記載します。
内容品の個数・重さ・価格を記載します。例えば、Tシャツを5枚送るとしたら、
内容品の詳細な記載 | 内容品の個数 | 正味重量 | 価格 |
---|---|---|---|
T-shirts | 5 | 800g | £50 |
たくさんある場合は「See the Attached Document」と記載しましょう。
「身のまわり品:Personal effects」を選択
2019年1月から、EMS伝票の形式が変更になったようです。2018年末に郵便局に伝票をもらいに行った時には、「個人使用:Personal effects」の項目はありませんでしたが、2019年1月からは項目が増えていました。イギリスへの郵便物には、内容品の目的や価格によって「VAT:付加価値税」という関税がかかることがあるため、慎重に記載しましょう。
税関告知書CN23の書き方
EMSの郵送ではCN 22またはCN23の税関告知書が必要です。EMSの伝票とCN23は一体型なので、別途でCN23を書く必要はありません。
CN22 | 以前税関票符と呼ばれていたもので、本来は国際通常郵便物に300SDR以下の物品を同封して送る場合に必要なものです。 |
CN23 | 300SDR以上の物品を同封して送る場合に必要なものです。 |
Special Drawing Rights(特別引出権)の略です。特別引出権とは、全世界共通の通貨単位を表しています。1SDRは2020年1月時点で152.4096円です(毎年変動します)。
つまり、内容物の価値が約45,000円以下の手紙では「C22フォーム」を使い、価値が45,000円以上の手紙と小包では「C23フォーム」が必要になります。
インボイスの書き方
インボイスは到着国の税関の申告に必要な書類です。
- 送り主の氏名・住所・連絡先
- 送り先の氏名・住所・連絡先
- EMS伝票の右上にある「お問い合わせ番号」13桁を記載します。
- 実際に送る配送方法を記載します。
- 支払い条件を記載します。
- 荷物の内容品・重さ・数量・金額を記載します。
- 最後に、個数・荷物全体の重さ・発送国・署名を書いて終わりです。
「個人使用」で送る場合には、家族の名前にしておいた方が無難です。
イギリスに送る場合の国名は「United Kingdom」です。
配送方法 | 英語表記 |
---|---|
EMS | EMS |
航空便 | AIR PLANE(Parcel Post) |
SAL便 | SAL |
船便 | SHIPPING(Parcel Post) |
有償 |
無償 |
EMSの伝票と同じものを選択します。
通常は、「無償」を選択でいいと思います。最近書式が変わったので、「Personal effects」があれば、選択し、なければ「その他」を選択します。
・単価を書くか迷ったのですが、衣類、医薬品などまとめて項目を書き、金額も合計金額のみ記載しました。
・医薬品については、特有の疾病治療に用いたり、危険度の高いものについては、英文の説明書が必要になってくる場合があります。今回は、解熱剤や風邪薬などの常備薬だけなので、簡易的に内容も記載しました。
・化粧品類やボディケア用品には、アルコールが含まれているものやバッテリーを使用しているものもあるので、”それ以外”を示すために内容を記載しています。
・インボイスの書き方の見本などをみると単価・合計金額の記載は、日本円のみだけでも良さそうですが、インボイスを確認するのは現地の税関なので、現地通貨の記載もあるとなおいいと思います。今回は、友人に書きなおしてもらったので、日本円のみの記載です。
日本からイギリスへ荷物を送る場合に、一番安い基準はギフトとして39ポンド以上の品物からVATがかかります。39ポンドを超えないように、インボイスの価格を激減していました。あまり価格を安く書きすぎると、補償を受けるときにインボイスの価格が参考にされるので注意が必要です。
現在は「身の回り品」の項目があるため、あまり気にしなくて大丈夫だと思います。
住所が決まったらイギリスでEMSを受け取り
イギリスに到着してから、まず家探しをします。幸い1週間程度で住居が決まり、荷物を預けていた友人にEMSで送ってもらいました。
VATがかからないか、無事に到着するのか不安だったため、毎日追跡番号を確認していました。たしかに、日本を出発してから3日(発送してから4~5日くらい)でイギリスに到着しているようでしたがその後、しばらく追跡状況が変わりませんでした。国際郵便では、イギリスに入った時点で管轄が「Parcel Force」という会社に切り替わるので、郵便局のサイトからは追跡することができなくなります。イギリス国内ではこの
「Parcel Force」のウェブサイトから追跡することができます。
郵便局のEMSや国際小包の配達日数は、おそらくイギリス国内に到着するまでの日数で、自宅に届くまでの日数ではなさそうです。反対に、イギリスにも支店があるクロネコヤマトの留学宅急便では、一貫してクロネコヤマトが管理してくれているので、記載されている日数で届くのでしょう。
なんとか、日本から送った荷物を無事に受け取ることができましたが、難航したのでこちらの記事も参考にしてください。