ワーホリや留学、駐在など長期で海外に滞在するときには、現地の運転免許証を作ることも醍醐味の一つです。日本とイギリスの運転免許証を持つメリットや法律の違いを比べました。
もくじ
海外で運転する方法
海外旅行や海外暮らすときには、基本的に国際運転免許証が必要になります。国際運転免許証の有効期限は発効日から12ヶ月ですが、国によっては日本の国際運転免許証の有効期間とは別に現地の運転免許証が必要になることもあります。
イギリスでは、日本の運転免許証を持っている人は、イギリスに滞在を始めてから1年間は日本の免許証で運転することができます。もちろん、日本語の通じないイギリスで運転するので、国際運転免許証(国外運転免許証)が必要になります。
国際免許証とは
国外で運転するときに必要な運転免許証のことです。
外国で運転するための免許証の種類には、
- 国外運転免許証
- 国際運転免許証
- 外国運転免許証
国外運転免許証
日本の運転免許証を元に発行される免許証です。一般的に”国際免許証”と呼ばれているものは「国外運転免許証」を指すことがほとんどです。
国際運転免許証
外国の運転免許証を元に発行される免許証です。海外の運転免許証を持つ人が日本で運転する場合に必要です。
外国運転免許証
外国の運転免許証に日本語の翻訳文を添付した免許証です。
海外で運転するときに関わる「道路交通に関する条約」
「道路交通に関する条約」には、1949年に締結されたジュネーブ条約と1968年に締結されたウィーン条約があります。
国際運転免許証には
- ジュネーヴ交通条約に基づいて交付される国際運転免許証
- ウィーン交通条約に基づいて交付される国際運転免許証
ウィーン条約は、先のジュネーブ条約の1971年5月の改定を発展させたものだそうです。しかし、日本やイギリスをはじめ、いくつかの国はウィーン条約に署名したものの、批准されませんでした。
チリ、台湾(中華人民共和国)、コスタリカ、エクアドル、ガーナ、バチカン市国、インドネシア、アイルランド、イラク、イスラエル、メキシコ、韓国、スペイン、タイ、ベネズエラ、イギリス、日本
日本の免許証で運転できる国
日本は1949年に締結されたジュネーブ条約に加盟しています。日本の運転免許証でジュネーブ条約に加盟している国での運転をすることができます。
日本の運転免許証は、日本語のみで記載されているため、海外で運転する場合には英文に翻訳された「国際運転免許証」が必要になります。
日本人観光客の多い、ハワイ、グアム、サイパンとスイスでは、便宜上の処置で国際運転免許証なしに運転が可能です。実際にグアムに旅行に行ったときには、日本の運転免許証だけでレンタカーをして運転することができました。
イギリスの免許証で運転できる国
イギリスも、日本と同じジュネーブ条約の加盟国で、ウィーン条約には加盟していません。2019年6月現在では、イギリスの運転免許証や国際免許証で運転できる国は、ジュネーブ条約加盟国、EU、EEAの加盟国(欧州協定|1971年5月)です。イギリスのEU離脱ににともない、ヨーロッパ圏での法制度が変わる可能性があります。
日本の運転免許証とイギリスの運転免許証どっちが優れている?
日本とイギリスのどちらも、ジュネーブ条約に加盟していて、ウィーン条約には加盟していません。イギリスは、ジュネーブ条約のほかに、欧州協定に加盟しているので、日本の運転免許証よりも運転できる国が多くあります。
イギリスの運転免許証が優っている点
- 運転できる国が多い
- 更新が10年に一度でいい
- 更新時に講習を受けなくていい
- 更新費用が安い
- 国際運転免許証(IDP)の発行手数料が安い
日本 | イギリス | |
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運転できる国数 | 108ヶ国 | 139ヶ国 |
更新頻度 | 3年/5年 | 10年 |
更新方法 | 住んでいる県の運転免許センター/警察署 | 郵送/オンライン |
更新手数料 | 3,000~3,850円 | £14(約1900円) |
IDP取得場所 | 住んでいる県の運転免許センター/警察署 | ポストオフィス |
IDP発行手数料 | 2,350円 | £5.5(約750円) |
IDPの有効期間 | 発給日から1年間 | 指定の日から1~3年(タイプによる) |
イギリスの運転免許証は、ワーホリ(YMS)ビザや学生ビザ、イギリスで就労するなど、イギリスの居住者にならなければ取得できませんが、日本の運転免許証より便利です。オーストラリアの運転免許証も取得したことがありますが、イギリスと同じような感じなので、海外に住む機会のある方はぜひ取得してみるといいですね。