イギリスは、日本と同じく左車線で右ハンドルの車が主流なので私たち日本人にとっては運転しやすい国です。さらに英語の免許証なので、持っているだけで海外旅行に便利なイギリスの運転免許証のメリットをまとめました。
もくじ
イギリスで運転する方法
公共の交通手段が、整備されていますがたまにはゆっくり郊外へドライブをしたいですよね。イギリスは、日本と同じく左車線で右ハンドルの車が主流なので、私たち日本人にとっては運転しやすい国です。
日本の運転免許証で運転する | イギリスに入国してから12花月は、日本の運転免許証のみで運転することができます。日本の運転免許証の英文翻訳が必要な場合があります。 |
国際免許証で運転する | 国際免許証の有効期間内(発行から1年間)かつ、イギリス入国から1年以内は国際運転免許証で運転することができます。 |
英国運転免許証で運転する | 日本の運転免許証を英国運転免許証に切り替えて運転します。イギリスに住み始めて5年以内の人が申請できます。イギリス入国から1年以上が経過している場合に必要になります。 |
イギリスの運転免許証をもつメリットとは
イギリスの運転免許証のメリット
- EU圏内で運転できる
- 身分証明証として使える
- 有効期限が70歳まで
- 10年に一度の更新でいい
- オンラインで写真を更新するだけ
イギリスの運転免許証に切り替えることの1番のメリットは、国際免許証がなくてもジュネーブ条約、EU,EEAに加盟国で運転できるという点です。日本もジュネーブ条約に加盟していますが、国際免許証がなくても運転できる国もありますが、免許証の記載が「日本語のみ」なので、そのまま使える国はほとんどありません。さらに国際運転免許証は発行に3,000円近くかかる上、有効期間は1年間だけ、基本は免許発行場所の運転免許センターまで行かなければなりません。イギリスの運転免許証でも、国際免許証が必要になる国もありますが、ヨーロッパ、アジア、アフリカの一部の国で、イギリスの運転免許証のみで運転することができます。
イギリスの運転免許証は、有効期限が長く、更新も10年に一度オンラインで申請できます。イギリスがEU離脱の合意条件が決定するまでは、イギリスの運転免許証でEU・EEA圏内で運転をすることができます。2019年10月31日以降は、イギリスとEUの間で特別な条約があるかどうかで運転できる国は変わってきそうですが、いくつかのヨーロッパの国などでは、EU離脱にかかわらずイギリスの運転免許証で運転できることが確認されています。
また、顔写真付き・生年月日の記載がある公的文書なので英語圏での身分証明証の代わりとして使うこともできます。
イギリスの運転免許証申請方法
日本の運転免許証を持っていれば、イギリスの運転免許証へ簡単に切り替えることができます。
イギリスでは「自動車を運転する際は有効な運転免許証1枚のみを所持すること」という法律があるため、通常の方法で申請すると提出した日本の運転免許証が返還されません。*日本のパスポート保持者には、日本の運転免許証をできるだけ日本大使館に返還してもらえるようです。さらに本来なら申請をするときに、パスポート原本を英国運転免許庁(DVLA)へ送らなければなりません。「特別措置による申請」を利用することで、BRPカードのコピー申請ができ、日本の運転免許証も返してもらうことができます。
申請の流れ
- 在英日本大使館で、「自動車運転免許証抜粋証明書」(翻訳証明)を取得【2営業日】
- DVLAへ英国運転免許証の申請
- DVLAが英国運転免許証を発給→郵送【3週間】
- DVLAに提出した日本の運転免許証が日本大使館へ返還【3ヶ月〜6ヶ月】
- 日本大使館から申請者に連絡→日本の運転免許証受け取り
イギリスの運転免許証切り替えを申請できる条件
- BRPカード保持者
- 日本の運転免許証を所持している人
- 英国に住み始めてから5年以内の人
「特別措置による申請」に必要な書類
- パスポート原本
- 現在有効な日本の運転免許証
- 自動車運転免許証抜粋証明書(翻訳証明書)
- BRPカードの両面コピー
- DVLAの申請書D1
- 証明写真 (45×35, 顔の縦のサイズ:29-34mm、白背景) ー6ポンド(約800円)
- 翻訳証明の発行手数料 ー14ポンド(約2,000円)
- Postral Order(小切手) ー48ポンド(約6,500円)
- Special Delivery の送料 ー6.6ポンド(約900円)
日本大使館で翻訳証明を取得する
ロンドンにある日本大使館に直接行って翻訳証明発行の申請をするか、郵送で申請します。翻訳証明は2営業日で取得できます。
翻訳証明の申請方法
- 来館申請
- 郵便申請
来館申請に必要な書類
- 有効な日本の運転免許証原本
- 申請者のパスポート原本
- 申請書(DLか大使館にあります)
翻訳証明の申請前に、イギリスのへ在留届を出す必要があります。大使館に行く前に、在留届を提出しましたが、問題なく申請できました。
ロンドンのピカデリーにある日本大使館へ行ったら、荷物チェックを受け、中に入ります。スタッフの方が、丁寧に案内してくれるので安心です。申請書を大使館で書く場合には、入って左手側に申請書類が並んでいるので、「英国運転免許証への切り替え手続き」の書類に記入します。
申請書類が書き終わったら、発券機から番号札を受け取ります。平日の午後でしたが、すぐに呼ばれました。待ち時間は3〜5分くらいでした。
郵便申請をする場合
- 有効な日本の運転免許証原本
- 申請者のパスポートコピー
- 申請書
Certificate Officer, Consular Section,
Embassy of Japan
101-104 Piccadilly, London W1J 7JT
翻訳証明の受け取り
翻訳証明の受け取りは来館のみになります。
翻訳証明の受け取りに必要な書類
- 申請者のパスポート原本
- 手数料14ポンド(現金のみ、お釣り不可)
代理人が受け取りに来る場合は、このほかに代理人の顔写真付きの身分証明書、申請者のサイン入りの委任状が必要になります。
「特別措置を利用した申請」の書類の書き方
- 「DVLAの申請書D1」を用意する
- D1の書き方
- 「What are you applying for?」
- 「Your details」
- 「Your eyesight」
- 「Your health」
- 「Your proof of identity」
- 「Your declaration」
- 「Your checklist」
- 「Photo」
イギリスの運転免許証への切り替えに必要な書類D1は、一部の郵便局かオンラインから申し込みできます。最寄りの郵便局で聞いたところ、メインブランチにしかD1の申請フォームは置いていないと言われました。オンラインで書類を申し込むと、4日で自宅へ届きました。
DVLAから送られてきたD1 Pack
申請時の状況は、イギリスに入国してから6ヶ月経過、日本の運転免許証からの切り替え申請です。日本の運転免許証の有効期限は、1年半残っています。
海外の運転免許証からの切り替え申請なので、項目1の下の方にある「To exchange my non-UK licence for a GB licence」を選択します。
申請者の情報を記載します。
「Can you meet the legal eyesight atandard for driving?」→運転に必要な視力があるので「Yes」を選択します。
「Do you need to wear glasses or corrective lenses to meet this standard?」→視力がいいので、「No」を選択します。
下記の項目に引っかかる病気や怪我などはないので、「No」を選択します。
提出書類の詳細を記入します。
特別措置による申請で、BRPカードのコピーを添付するので、[Biometric Residence Permit(BRP)]を選択します。シリアルナンバーは、BRPカードの右上にあるアルファベット2文字と数字7桁のナンバーを記載します。
日付とサインを書いて、署名します。
決済方法を記入します。Postal Orderの金額£47を記入し、Postal Orderの裏面にあるバーコードの下の20桁の数字を記入します。
D1の裏面から証明写真を貼ります。写真裏のサインについて書くのか見当たりませんでしたが、念のためサインをしてから貼りました。
Postal Order(小切手)の準備
「Postal Order」は郵便局やWH Smithの郵便窓口で購入できます。
DVLAに支払う「Postal Order £43」が欲しいといえば購入できます。支払いは現金のみです。発行手数料で5.38ポンドかかったので、合計48.38ポンドでした。
証明写真の準備
45×35(顔の縦のサイズ:29-34mm)で白背景の証明写真を用意します。背景の色が白でないと申請が通らないことがあるそうです。
イギリスには、証明写真ボックスがあります。見た目も使い方も日本のものと同じで使いやすいです。駅やショッピングモール、ライブラリー、ポストオフィスなどに設置されています。イギリスのパスポート用の写真のサイズでOKです。
DVLAへ申請
日本人は、「特別措置による申請」を利用することができます。「特別措置による申請」を」利用することで、大切なパスポートやBPRカード、日本の運転免許証を手放すことなく、イギリスの運転免許証を申請することができます。通常の申請方法と、「特別措置による申請方法」では、申請先の住所が違うので注意して下さい。
また、通常の申請では、パスポートやBRPカードの原本をDVLAに郵送しなければなりません。英国運転免許証の発行までに3週間くらいかかるので、IDはなるべく送付したくないですよね。特別措置の申請では、BRPコピーを代わりに送ることで申請できます。
また、BRPカードや日本の運転免許証などの身分証明証を送るので、「Special Delivery」と言われる書き留めのような方法で送付しましょう。
特別措置を利用した申請方法
申請方法
- 郵送で申請する
- スウォンジー事務所で直接申請する
郵送申請に必要な書類
- DVLAの申請書 D1
- 現在有効な日本の運転免許証
- 自動車運転免許証抜粋証明書(翻訳証明書)
- Postal Order
- 証明写真 (45×35, 顔の縦のサイズ:29-34mm)
- BRPカードの両面コピー
DVLA Japanese Account Manager
- Ms Lisa John
- Ms Diane Sturley
Address: CCU1, DGFW, DVLA, Swansea, SA6 7JL
Telephone: 01792-782112
Address: CCU5, DGFW, DVLA, Swansea, SA6 7JL
Telephone: 01792-384698
スウォンジー事務所での申請に必要な書類
- DVLAの申請書D1
- 現在有効な日本の運転免許証
- 自動車運転免許証抜粋証明書(翻訳証明書)
- Postal Order
- 証明写真 (45×35, 顔の縦のサイズ:29-34mm)
- 身分証明書(パスポートまたはBRPカード原本)
- 英国での滞在許可を証明するもの(BRPカードや英国滞在査証など)
スウォンジー事務所の窓口で申請書類を提出することでも、英国運転免許証の切り替えをすることができます。英国運転免許証は後日郵送され、身分証明書はその場で返還されます。スウォンジー事務所は、ロンドンからおよそ3時間西に向かったウェールズにあります。電車でスウォンジー駅まで行き、スウォンジー駅からバス(36番)かタクシーでスウォンジー事務所まで行くことができます。
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(2)スウォンジー事務所でのチェッキング・サービスによる申請
スウォンジーの事務所に出向き,窓口へ必要書類一式を持参すれば,英国の運転免許証への切り替え手続きができます。
在英国日本大使館|英国運転免許証への切り替え手続き
英国の運転免許証は後日郵送され,身分証明書はその場で返還されます。
※予約不要
※DVLAの窓口担当者が日本旅券所持者に対して行っているチェッキング・サービスについて知らない場合には,Japanese Account Managerを呼び出してください。
※予告なく受付時間等が変更になることがありますので,遠方から申請に行かれる際には事前にご確認されることをお勧めします。
スウォンジー事務所での申請では、身分証明書はその場で返還されますと記載されていますが、日本の運転免許証は郵送申請時と同じく、3ヶ月〜半年後に日本大使館に返還されるようです。
Long View Rd, Morriston, Swansea SA6 7JL
「Special Delivery」でJapanese Account Managerに郵送する
提出する書類がそろったら、ポストオフォスへ行き「Special Delivery」でJapanese Account Manager宛に郵送します。「Special Delivery」は、日本でいう書き留め扱いの郵送方法で追跡ができます。
郵便局で「Special Delivery」で送りたいことを伝えます。「Special Delivery」のビニールの封筒がもらえます。日本のジェットインクのボールペンだと書きにくいのでサインペンを持って行った方が良さそうです。書き損じましたが、タダで新しい封筒がもらえました。
申請書類を中に入れて、窓口に渡します。「Special Delivery」の支払いは、クレジットカードで支払えます。レシートに、追跡番号が載っているので大切に保管しましょう。
通常の申請方法
通常の郵送申請に必要な書類
- DVLAの申請書D1
- 現在有効な日本の運転免許証
- 自動車運転免許証抜粋証明書(翻訳証明書)
- Postal Order
- 証明写真 (45×35, 顔の縦のサイズ:29-34mm)
- 身分証明書(パスポートまたはBRPカード原本)
- 英国での滞在許可を証明するもの(BRPカードや英国滞在査証など)
- 身分証明書の返信用封筒(料金支払い済みのSpecial Deliveryなど)
DVLA, Swansea SA99 1BT TEL: 0844-453-0118
パスポートやBRPカードを郵送するので、Special Deliveryなどの保証がついた方法で郵送しましょう。パスポートやBRPカードの返送と新しく発行された英国運転免許証は別々に送られてきます。身分証明書の返送用に返送料金支払い済み、送付先記載済みの返信用封筒を入れといたほうがいいですね。
イギリス運転免許証が届く
DVLAで、英国運転免許証が発行されると、申請時の住所に英国運転免許証が送付されてきます。受け取りまでに3週間ほどかかります。
日本の運転免許証が日本大使館へ返還される
イギリスでは、通常、免許申請時に提出した日本の免許証は返却されませんが、日本国籍者に特例で日本の運転免許証が返却されます。場合によって、運転免許が返却されないこともあるようです。日本の運転免許証の返却は日本大使館に返却され、3ヶ月~半年かかります。
6月30日にDVLAへ申請書類を送り、日本大使館から連絡が来たのが1月14日だったので、日本の免許証返還までに5ヶ月半かかりました。
日本の運転免許証受け取り
日本の運転免許証が日本大使館に返却されると、「自動車運転免許証抜粋証明書(翻訳証明書)」申請時に記載したメールアドレスに連絡がきます。日本大使館での保管期間は「日本の運転免許証の有効期間満了後2年間」です。
日本の免許証受け取り方法
- 本人が来館して返還に必要なもの
- 真付きの身分証明証原本(パスポート、BRPカード、英国運転免許証など)
- 代理人(同居家族に限る)が来館して返還するときに必要なもの
- 委任状
- 運転免許証保持者のペスポート原本またはコピー
- 代理人のパスポート
- 郵送による返還に必要なもの
- 返送用封筒(宛名記載済み、料金支払い済みのSpecial Delivery)
- 返還希望届(DL)
- パスポートコピー
必要書類を在英日本大使館運転免許証係に郵送します。
<送付先>
Embassy of Japan
Japanese Driving License Section
101-104 Piccadilly, London W1J 7JT
イギリス運転免許証書き換え
少し用意する書類が多いですが、イギリス運転免許証への書き換えは日本の運転免許証を持っていれば誰でもできます。ただし日本の運転免許証が手元に戻ってくるため、時間に余裕のある渡英直後に申請するのがおすすめです。