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イギリスのYMS(旧ワーホリ)ビザに当選したら、難易度が高い分嬉しいですね。日本でのビザの申請〜渡英準備〜渡英後にしなければならない手続きなど、やらなければならないことがたくさんあります。YMSビザでの渡英に必要なポイントをまとめています。

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イギリスのワーホリ「YMSビザ」とは

ワーホリビザとは

ワーキングホリデー(通称:ワーホリ)とは、日本と他の国との間で青少年に対して自国や地域の文化や生活を理解する機会を提供する制度です。

ワーキングホリデービザでは、観光だけでなく現地の仕事に就いたり、学校に通うことができる、自由度の高いビザです。

イギリスでも、2001年4月から日本とワーホリ協定を締結していましたが、2008年に廃止されてしまいました。その代わりに、「Youth Mobility Scheme(ユース・モビリティ・スキーム)」というイギリスで仕事に就くことができるビザがあります。

YMSビザとは

「Youth Mobility Scheme(ユース・モビリティ・スキーム)」ビザを略して「YMSビザ」「Tier 5」と呼びます。

YMSビザでは、イギリス現地で一時的な就労を許可するビザです。

18歳〜30歳までの青年がYMSに申請することができます。従来のワーホリと同じく現地の仕事に就くこともできますし、語学学校に通ったり旅行へ行くこともこともできます。しかし、あくまでも「イギリスで仕事に従事することが目的」なります

他のビザとはどう違うの?

YMSビザは、イギリス現地で仕事に従事するためのビザで、就労ビザ(ワークビザ)のひとつです。

通常、就労ビザを手に入れるためには、イギリスの企業から就労ビザももらわないと、現地の会社では働くことができません。

YMSビザでは、先に現地の企業から発行された就労ビザがなくても、イギリスに入国して、仕事を始めることができます。

YMSビザでは、仕事をすることが主な目的ですが、語学学校に通ったり、旅行をしたり、自由な時間も取ることができます。

海外留学で一般的に使われる、学生ビザでも現地のアルバイトをすることができますが、学生ビザの目的は、勉強することなので、アルバイトができる時間に制限があります。大体の国では週に20時間程度のことが多いようです。学生ビザでは、働くことができる時間に限りがあるため、応募できる 仕事の数も減ってしまうこともあります。

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【1】YMSビザ申請

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1-1.YMSビザ応募

イギリスのYMSビザの申請は抽選で、毎年1月と7月の2回行われます。

イギリスのYMSビザを申請できる国はオーストラリア、カナダ、香港、日本、モナコ、ニュージーランド、韓国、台湾の8ヶ国籍の人のみで、日本人は毎年1,000人が抽選で選ばれ、YMSビザでイギリスに行くことができます1月の抽選では800人、7月の抽選では200人+1月の抽選をキャンセルした人数が当選します。

1月抽選 7月抽選 合計
800人 200人 1,000人

YMSビザ応募条件

年齢 18〜30歳(ビザ申請完了時点)
申請場所 申請時にイギリス国外に在住していること
資金 £1,890(約27万円 ※2019年4月時点)
扶養家族 扶養家族がいる場合は不可
渡航歴 過去に旧ワーキングホリデーおよびYMSビザを取得したことがある場合は申請不可

YMSビザ応募方法

YMSビザの応募方法は、まず応募期間中にイギリス政府にメールを送ります。抽選結果は1週間程度で決まり、抽選結果は当選者だけでなく落選した人にも送られてきます。

1-2.YMSビザオンライン申請&費用支払い

YMSビザの抽選に当選したら、指定期間内にUK.GOVからオンライン申請を行います。

オンライン申請の期間は以下の通りです。

1月抽選 7月抽選
3月末まで 9月末まで

申請書を作成と一緒に、

  • 東京か大阪にある英国ビザ申請センターのアポイントメント予約
  • ビザ申請費用支払い
  • 保険料支払い
も行います。

1-3.ビザ申請センターアポイントメント

YMSビザ申請時に予約した日時に、英国ビザ申請センターに行き、申請書類を提出します。

持っていく申請書類

  • パスポート原本
  • ビザ当選時のメールコピー(入館時に見せます)
  • 申請用紙(入館時に見せます)
  • チェックリスト
  • 英文残高証明書
  • バーコードセパレータ

当日のビザセンターでは、

  • 申請書類の提出
  • 両手の指紋採取
  • 顔写真の撮影
を行います。

1-4.パスポート返却*

ビザセンターのアポイント後、2週間〜2ヶ月程度でパスポート返却の連絡がメールで届きます。平日13~14時の間にビザセンターへ行き、パスポートを受け取ります。

パスポート返却時に必要な書類

  • パスポートコピー
  • ビザ申請時の領収書

パスポートと一緒に、A4の書類も受け取ります。入国時に必要な書類なので大切にとっておきましょう。

1-5.Vignetteを延長する場合

YMSビザの申請では、「ビザ申請は渡航希望日の6ヶ月前から可能」というルールがあります。つまり、「ビザ費用支払い日から6ヶ月以内に入国」が期限となります。ビザ申請と費用支払いには、抽選時期によりそれぞれ期限があるため、実際の入国時期は最長で、1月抽選の場合は「9月末+Vignette期間1ヶ月」ごろ、7月抽選の場合は「翌年3月ごろ+Vignette期間1ヶ月」となります。

1月抽選 7月抽選
申請&支払い期限 3月末まで 9月末まで
入国予定日 最長9月末までに入国予定 最長翌年3月末までに入国予定
入国日 最長10月末までに入国 最長翌年4月末までに入国

イギリスのYMSビザは宝くじが当たるより倍率が高いと言われるほど(噂です)希少なビザで、また当選するとは限りません。

仕事の都合やプライベートな都合で入国時期を遅らせたいこともありますよね。「Vignetteトランスファー」という方法で入国時期を延長することができます。

Vignetteの延長費用

  • £168(約23,000円)

1-5-1.Vignette延長オンライン申請

ビザのオンライン申請と同様に、オンラインでVignetteの申請をすることができます。

1-5-2.来館予約

Vignette申請書を作成後、英国ビザセンターへの予約を行います。

1-5-3.パスポート返却

ビザセンターからメールでパスポート返却の連絡がきたら、受け取りに行きます。

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【2】渡英準備

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2-1.お金・クレジットカードの準備《3ヶ月〜1ヶ月前》

イギリスでは、ほとんどのお店やサービスの支払いをクレジットカードで支払えます。むしろお店がお釣りを用意していなかったりするため、現金の方が使いにくいと感じます。ただ、クレジットカードを紛失した場合などに、現金は少し持っていた方が良いですね。

  • 現金
  • クレジットカード・デビットカード
  • 国際キャッシュカード
  • 海外送金

クレジットカードを新たに申請する場合は、審査期間〜送付までに1ヶ月前後かかることがあるので、早めに申し込みましょう。会社員のほうが審査が通りやすいので、会社を辞める前に申請しといた方が良いですね。

2-2.日本での事務手続き《3ヶ月前〜1週間前》

  • 退職手続き
  • 引越し&荷物の整理
  • 住民票異動
  • 保険・年金の手続き

会社の退職手続きは、原則として退職の1ヶ月前には雇用主に伝えなければなりません。会社の規定によって、事前連絡の期間が違う場合や、今後の人員配置にも影響があるので、出来るだけ早めに連絡しましょう。渡英の3~2ヶ月前に済ませたいですね。

住民票の異動や、国民保険、国民年金の手続きは異動日の2週間前から申請することができます。渡英まで2週間をきったら役所で手続きをしましょう。

2-3.海外旅行保険の準備《1.5ヶ月前》

日本と比べて、海外では事故や事件が多くあります。イギリスでは、もともとの階層社会であることや、移民が多く暮らしていることで、格差社会です。日本人はお金を持っていそうというイメージや、危機管理が低いと思われているため、事件に巻き込まれる可能性が高いです。

YMSビザ申請時に、イギリスの国民保険であるNHSに加入しているので医療費は心配はいりませんが、イギリスに到着するまでの旅程中、イギリス国内での盗難、スリ、暴行などの事件に巻き込まれてしまったときのために海外旅行保険への加入をお勧めします。

2-4.荷物の準備《1ヶ月前》

イギリスへ持っていきたい荷物の準備をします。イギリスでは物価が高いですが、大抵のものはそろいます。日本語の本やテキストなどは持っていくようにしましょう。

イギリスに持っていく荷物のポイントは、家が決まるまでの数週間が過ごせる分の荷物と食品は持参し、違う季節の衣類や重要度の低いものは送るのがベストだと思います。

海外へ荷物を送るためには、英語で書類を準備しなければならないので、送る荷物をまとめて、書類も書いておきましょう。

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【3】入国審査

イギリスに到着したら、イミグレで「Teir 5ビザ」を持っていることを伝えます。

YMSビザ入国に必要な書類

  • パスポートが戻ってきたときにもらった書類
  • パスポートに貼られたVignette
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【4】入国後

4-1.オイスターカード購入

ロンドンでの交通手段は、基本的に電子マネーのオイスターカードを使います。クレジットカードやスマホ決済もできますが、オイスターカードを使うだけで電車やバスの料金が半額になるので用意しておきましょう。

オイスターカードは、ヒースロー空港でも購入することができます。

ヒースロー空港からTube(地下鉄)やヒースロー・エクスプレスを使ってロンドン市街に行くことができます。

4-2.SIM購入

家探しや、色々な手続きをするために電話番号が必要になります。イギリス到着後、なるべく早めにプリペイドSIMを購入します。BRPカードの受け取り時にも電話番号が必要なので、BRPカード受け取り前にSIMカードを購入しておきましょう。

4-3.BRPカード受け取り

イギリス入国から10日以内に、イギリスの身分証明書であるBRPカードを受け取りに行きます。受け取り場所は、YMSビザ申請時に指定したポストオフィスに行きます。

4-4.家探し

イギリスのホステルの滞在費は高いので、家もなるべく早く決めたいですよね。

  • Spare Room
  • Gumtree
  • MixB
  • などポータルサイトを使って家探しをするのが一般的です。

    ロンドンは激戦区で、1年中動きが多いです。とくにスクールイヤーの始まる9月前は良い物件を探すのは大変そうです。頑張れば、1週間〜2週間で家を見つけることができると思います。

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    【5】住所が決まったらやること

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    5-1.在留届提出

    外国に3ヶ月以上滞在する場合は、外務省に「在留届」を提出します。オンラインで3分程度で提出が終わるのでサクッとやってしまいましょう。

    外務省|ORR net

    5-2.NIナンバー申請

    イギリスで、アルバイトや社員となって働く場合、ナショナル・インシュランス・ナンバー(NIナンバー)が必要になります。NIナンバーとは日本でいう国民保険や年金番号のような個人番号です。

    NIナンバー取得前に、働き始めることができますが、NIナンバーの取得には2~3ヶ月程度かかるので早めに申請しましょう

    5-3.日本から荷物郵送

    2年分の重たい荷物を持ってくるのは大変なので、日本から荷物を送ることがあると思います。EMSでは1週間〜2週間でイギリスへ荷物が届きます。住所が決まったら発送してもらいましょう。

    5-4.運転免許証書き換え

    イギリスで運転する場合、イギリスに12ヶ月以上滞在している日本人はイギリス現地の運転免許証に切り替える必要があります。また、日本の国際運転免許証は、発行日から1年以内しか有効ではありません。

    日本の運転免許証からイギリスの運転免許証に切り替える場合、3週間程度で切り替えができますが、日本の運転免許証が返却されるまでに3ヶ月〜半年かかります。イギリスの免許証が欲しい場合は早めに手続きをした方が良いですね。

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