毎年観光客にに人気の都市ロンドンですが、盗難やスリなどの犯罪が多く発生しています。今回は、イギリスで犯罪に巻き込まれたときに必要な「ポリスレポート」の書き方をまとめていきます。
ポリスレポートはどんなときに必要!?
「ポリスレポート」とは、被害届のことで日本で犯罪に巻き込まれたときと同様に、イギリスで犯罪に巻き込まれたときには現地の警察署へ行き、ポリスレポートを作成します。傷害や盗難などの被害にあった場合、海外旅行保険の請求をするためには、イギリスの警察署で作成するポリスレポートが必須です。
ポリスレポートの作り方は!?
イギリスで、「ポリスレポート」を作成する方法は、
- 最寄りの警察署でレポートを作成してもらう
- METROPOLITAN POLICE」からオンラインでレポートを作成する
残念なことに、私は渡英してすぐに2回盗難被害にあってしまい、警察署でレポートを作る方法とオンラインで自分でレポートを作成する方法の両方を経験しました。
ポリスレポートを警察署で作成する場合
察署でポリスレポートを作成する場合のメリット
- 安心感がある
- 状況説明に必要な項目を任せられる
- レポートの作成が早い
警察署でポリスレポートを作成する場合のデメリット
- 英語力が必要
- 近場の警察署を探すのが大変
- 待ち時間が長い
警察署でレポートを作成してもらう場合、しっかりと話を聞いてもらえるので精神的に安心感はあります。しかし、ロンドンでは1日に多くの事件が起きているため、警察署は混雑しています。1時間〜数時間はレポートを作成するまでに時間がかかることもあります。
警察署でポリスレポートを作成する手順
ロンドンに到着してすぐのホステルのドミトリーでMacBookが盗難されました。自分も室内にずっといたときに盗難されました(下のベッドの人が怪しい)。ホステルにCCTVという監視カメラは設置されていましたが、警察の要請がないと確認できないそうで、被害届もといポリスレポートの作成が必須です。
- 最寄りの警察署に行きます。
- 警察署の中で待ちます。
- 順番がきたら、窓口で事件の状況について話します。
- 被害にあったときの状況、盗まれた物など詳細に話します。
- カウンセリングが必要かどうか聞かれます。
- 経過の連絡方法について、電話かメールアドレスかを選択します。
- リファレンスナンバーを受け取ります。
事件に巻き込まれたら早めに行きましょう。早急に行くことで時事確認にもなります。
周囲の人に聞いたりGoogleマップで警察署を検索しますが、警察署にも種類があり、たらい回しになることもあります。私の場合は、3軒目でやっとレポートの作成ができる警察署を見つけました。
警察署の中はそれほど広くなく、窓口が1、2個と待合室のような場所があります。番号札や警備員などもいないので、先に並んでいる人の後に並びます。
他にも人が待っていることがほとんどなので、20分〜1時間くらいは待つと思います。
パスポートやBRPカードなど、身分証明にになるものは必ず持参しましょう。
盗難であれば、盗まれた品物の写真・購入時期・購入価格などがわかるもの、現場の写真などを持っていくと説明がスムーズにできます。
対応してくれる警察官がレポートを記入しながら、質問をしてくれます。
精神的被害が大きい場合、心理カウンセリングを受けることができます。
盗難されたあまりのショックで気が動転していましたが、盗難品のシリアルナンバーや購入時のスクショ、盗難された場所の写真を持っていくことでスムーズに説明できました。警察署で係のお姉さんもかなり慰めてくれました。
ポリスレポートをオンラインで自分で作成する場合
イギリスでは、「ポリスレポート」をオンラインでも作成することができます。オンラインでのポリスレポート作成は、わりと簡単でレポート作成画面では「15分程度でできます」と案内もありました。
オンラインでポリスレポートを作成する場合のメリット
- 自分のタイミングで作成できる
- 帰国後でも作成できる
- 英会話力が低くても
オンラインでポリスレポートを作成する場合のデメリット
- 後回しになりがち
- 自分で英語で作成しなければならない
旅行でロンドンに訪れている場合には、時間に限りがあります。帰国後でもレポートを作成できるオンラインシステムはとても便利です。
ロンドンの繁華街「レスタースクエア」で買ったばかりのiPhoneを盗難された場合のポリスレポートの作成のしかたです。
- イギリスの警察公式サイトMETROPOLITAN POLICEにアクセスします。
- ポートを選択し、レポートしたい内容に該当するものを選びます。
- 「緊急性のある犯罪かどうか」
- 「犯人の痕跡はあるかどうか」
- 「事件が起きた場所」
- 「盗難があったか」
- 「私物を傷つけられたか」
- 「傷害・暴行・脅迫があったか」
- ここまでで少し長かったですが、これからレポートの作成段階に入ります。
- 基本情報の入力 !!!
- 「事件にどう関与しているか」
- アンケートに答えます。
- 事件の詳細を記入します。
- 「差別を感じたか」アンケート
- どこから盗難されたか
- 建物から盗難されたか
- 車両から盗難されたか
- 「犯人の証拠となるようなものがあるか」
- 「目撃者の詳細」
- 「犯人に心当たりがあるか」
- 入力内容の確認
- 登録が終わりました!
- 登録したメールアドレスに「Crime Reference Number」が届きます。
Crime | 犯罪 |
Antisocial behaviour | 反社会的な暴力、犯罪 |
Fraud | 詐欺 |
Lost or found property | 紛失 |
Road traffic incident | 交通事故 |
Missing person | 行方不明 |
Lost or stolen vehicles | 車や自転車の盗難 |
今回は、「スマホを盗まれた」ので「Crime」を選択します。暴力や、性的暴行などの被害にあった場合は「Antisocial behaviour」、財布やスマホなど貴重品を落としたり、置き忘れた場合は「Lost or found property」を選択してください。
今目の前で犯罪が行われている、自体を一刻も争うような事件の場合は「Yes」を選択してください。緊急時には、基本的には電話をかけた方が早いと思います。今回のように、私物が盗まれたなどの場合は、緊急性は低いので「No」を選択します。
地図から場所を選択することができます。ポストコードやストリート名、スポット名で検索できます。事件発生時に、iPhoneやGoogleの写真を撮っておくと土地勘がなかったり、気が動転していた場合でも場所の確認ができます。
iPhoneを盗難されたので「Yes」を選択します。
ちょっと微妙な質問ですが、盗難なので「No」を選択します。
犯人とは接触していないので「No」を選択します。
I'm a victim. | 被害者 |
I witnessed a crime taking place. | 目撃者 |
I'm reporting on behalf of a victim. | 被害者の代理人 |
I'm reporting on behalf of a business. | 業務上における代理人 |
I called 101. | 101に電話した(non-emergency) |
I visited a police station. | 警察署へ行った |
I spoke to an offiser in person/ | 警察官に直接話をした |
None of the above; this is the first tiome I'm contacting you about this. | この件について警察に連絡をとるのが初めて | Other | その他 |
私は、iPhone盗難後にレスタースクエア周辺の警察署へ行きました。そこにはすでに10組以上が並んでいて、同じようなケースに巻き込まれていました。その被害者がほぼアジア人女性だけだったので、狙われた犯罪だと感じました。
盗難されたものが2つ以上ある場合は、アイテムを追加していきます。少し高価なスマホケースを装着していたので、アイテムを追加しました。海外保険で、iPhoneとスマホケースの両方をまかなう場合は、別々にアイテムを登録してください。
その場にいた目撃者情報を入力します。一緒にいた友人や助けてくれた人などです。
入力したすべての情報が一覧になって表示されるので、誤りがないか確認します。
「Crime Reference Number」が保険請求や、事件の追跡をする際に必要となる番号なので大切にとっておきましょう。今回は、24時間以内に「Crime Reference Number」のお知らせが届きました。
イギリス「ポリスレポート」の作り方ポイント
- 被害にあったら一番初めにする
- 身分証明書を持ち歩く
- SIMカードを購入しておく
- 大使館の電話番号を控えておく
ポリスレポートは、被害の確認や海外保険請求をするときに必ず必要になります。手間ですが、必ず一番初めに行いましょう。
警察署に行っても、身分を証明する物がないとレポートが作成できないか、二度手間になってしまいます。
節約目的でSIMカードを購入しない人が多いですが、いざと言うときのために、通話やネットが使えるSIMカードを持っておくと安心です。ネットがつながっていれば、iPhone なら「iPhoneを探す」で追跡できる場合もあります。
事件に巻き込まれて、どうしても困ったときは大使館に連絡しましょう。