イギリスでこれから暮らすために、まずはじめに必要になるのが住所です。ビザや税金関連の手続きや銀行口座の開設などで必要になります。イギリスでの家探しの方法とポイントをまとめています。
もくじ
イギリスで住所の登録が必要なもの
イギリスのYMSビザでは、ビザの申請時には1泊のみのホテルでも申請書は出すことができますが、いろいろな手続きをするために、ちゃんとした住所が必要になります。
- 在留届の提出
- 銀行口座の開設
- 年金番号の申請
- アルバイトやフルタイムの仕事を探す
などの手続きをする前に住所が必要になります。あとから住所を変更することもできるものが多いですが、面倒なので長く住める家を見つけられるといいですね。
イギリスで家を探す方法
単身で住む場合、イギリスを含め欧米では収入に対して家賃がとても高いので、一軒家などを数人でシェアするフラットシェアが主流です。
イギリスでは家賃がとても高く、ロンドンでは最低10万円〜が相場となります。
- Spareroom(スペアルーム)
- Gumtree(ガムツリー)
- MixB(ミックスビー)
Spareroomはイギリス人、外国人問わず一番多く使われているサイトです。
Gumtreeは、イギリスだけでなくオーストラリア版やカナダ版などもあるポータルサイトです。家探しだけでなく、仕事や不用品の売買などもしています。
MixBは、日本人向けのポータルサイトです。MixBでも、家探し以外にも仕事などの募集も載っています。
Spareroomで家を探してみた
実際に、イギリス人の友人も使っているSpareroomで新居探しをしてみました。
Spareroomの登録方法
- Spareroomにアクセスします。
- 右上の「Register」をクリックします。
- 氏名、メールアドレス、パスワードを登録します。
- 登録が完了しました。
- 登録メールアドレスにメールが送られてくるので、メールアドレスを認証して登録完了です。
Spareroomの使い方
- Appをダウンロードします。
- 左上の「Search」から検索します。
- 地図から探すこともできます。
- 左サイドバーまたはフィルターマークから詳細検索できます。
ロンドンの家探しで内覧へこぎつけるまでのポイント
メッセージを工夫する
Spareroomで気に入った物件を見つけたら、片っ端からメッセージを送ります。イギリスで初めて家探しを始めたときは、最初の数日はメッセージを送ってもほとんど返信すらありませんでした。やっとアポイントまで漕ぎ着けたと思っても途中で連絡が途絶えるホストや、アポイントの直前にキャンセルしてくるコンサルタントもいます。反対に30分後に内覧に来て!と言われることもありました。
最初のうちは、ロンドンでの家探しの勝手がわからなかったので、なかなか返信が来ず悪戦していました。
Hello, I'm Sachy from Japan.
I'm interested in your accommodation. If it is still available, please let me know.
Regards
みたいなメッセージを送っていました。その後、もう少し自己紹介を入れたメッセージを送ると、返信率が高くなりました。上の文章では返信率は10件送って1、2件しか返信が来ませんでしたが、文章を変えたことで10件中6〜7件以上返信が来るようになりました。
Hello, I'm Sachy. I'm a pharmacist in Japan, and I'm a cleanly person.
If your ad is still available, please let me know.
Spareroom:#〇〇〇〇(Referenceナンバー)
Contact:077-〇〇〇〇
Regards
とくにエージェントやオーナーが募集しているとわかる広告には、自己紹介は「きれい好き」「静かな人」「違法なことをしない人」が伝わる内容が向いていると思います。
今住んでいるフラットメイトが募集している場合もあるので、そういった場合はストレスなくコミュニケーションがとれることが伝わる内容もいいですね。
自己紹介の例
- I'm studying 〇〇〇 seriously...
- I'm a professional engineer in Japan...
- I'm a cleanly person...
- I like spending time quietly... など
- 自己紹介を入れる
- リファレンスナンバーを入れる
- 自分のイギリスの電話番号をのせる
- 簡潔な文章にする
- 日本人であることは重要ではない
送ったメッセージに少し付け足しただけですが、騒音トラブルや家をきれいに使ってくれるか、信用できる人物なのかなどわかると相手も積極的になってくれると感じます。
また、エージェントや管理人または代理人が広告を出していることが多いので、いくつも物件を管理しているアカウントが多いです。電話番号を載せておくことで、SMSでやWhat's Appで直接やりとりできるので好まれます。Spareroomの広告に載っているリファレンスナンバーも記載すると、確認する手間が省けるので親切です。
日本人であることはとくに重要ではないと思いますが、出身地がわかった方がなんとなく相手側も安心感がありそうです。「日本人」のイメージは、「きれい好き、丁寧、親切」などの良い印象がありますが、反対に「英語が堪能ではない、シャイ」という悪いイメージを持たれてしまうこともあるので、物件に合わせて使い分けた方が無難です。
広告に貸し手の電話番号が書かれている場合は、「電話」「SMS」「What's App」で連絡をとりましょう。サイト内のメッセージで連絡をするよりもレスポンスが早くなります。
課金する
「Spareroom」を使う場合の話にありますが、Spareroomでは1日から課金できる有料プラン「EarlyBird」があります。
くどいですがロンドンの家探しは本当に1年中激戦です。ヨーロッパの国から移住してくる人たちも多いので、イギリスで人気のエリア、人気の物件を獲得するのは激しい競争です。Spareroomに掲載されている物件の約60%は、掲載されて1週間以内のものです。ということは、1週間で半数以上の物件が埋まってしまうということですね。
Spareroomでは、無料会員は掲載されて1週間以内の物件にはメールを送ることができません。「EarlyBird」という有料プランを利用した方が確実に家を決めることができます。
EarlyBirdプランでは1週間で1500円ほどしますが、家が決まらずにホテルに宿泊するよりは断然安いですし、早く安心することができます。
1 Day | 90ペンス |
1 Week | 10.99ポンド |
2 Week | 21.99ポンド |
4 Week | 24.99ポンド |
イギリスの家探しに必要なもの
- 電話番号
- BRPカード
- パスポート
- クレジットカード
イギリスで家探しをする場合、「電話番号」は必須です。SIMカードのプランに悩んでいても、プリペイドタイプのものならとても安いので、イギリスに来たらすぐにSIMカードを買いましょう。
不動産会社を通して契約する場合、銀行振込のことが多いようですが、クレジットカードで支払える場合もあります。私は、運良く最初に決めた家が日本から持ってきたクレジットカードで支払いができる不動産会社でした。
住所が決まっていない場合、イギリスの銀行口座を作ることも難しいので、銀行振込の場合は「海外送金」をする必要があります。
\ 海外送金手数料が安くなる /
イギリスでの家探しのポイント
最低居住期間を確認する
イギリスの物件では、最低居住期間が設けられている場合があります。イギリスの多くの物件では、入居時に1~2か月分のデポジットを支払います。日本の賃貸のように敷金・礼金がかからない分、家賃の支払いが遅れたときのためやすぐに引っ越してしまった場合に、新しい入居者を探すのに時間と手間がかかるためです。
最低居住期間を過ぎないとデポジットは返してもらえないので、この期間を確認しましょう。3ヶ月、6ヶ月、1年の最低居住期間の物件が多いです。イギリスの家賃は高く、1ヶ月の家賃が10万円を超えることは当たり前なので、デポジットだけでも10万円〜20万円ほど払うことになります。契約前に返してもらえるのかも確認しましょう。
光熱費・住民税が含まれているか
イギリスでは、家ごとに住民税がかかり、居住している人が学生なのか社会人なのかによって家ごとに支払う住民税の金額が変わります。光熱費や住民税が含まれていない場合のフラットシェアでは、誰かが出て行ってしまった場合に、支払額について揉めたりすることもあるようです。
入居条件があっているか
ポータルサイトで物件を探すときに、年齢・性別などの条件を入力することができます。
- 年齢
- 学生か社会人か
- カップルが入居できるか
Spareroomで物件を探していると、「未成年や25歳以下はNG」や若者向けの物件では「35歳以上NG」の物件もありました。
学生と社会人のどちらが真面目で静かなのかということは、留学生などもいるので一概にはわかりません。年齢層と合わせて検討します。
おそらく、住民税が学生と社会人で金額が異なるため、募集条件で学生・社会人の項目があるのだと思います。
騒音問題については、人によるので実際に入居してみないとわかりませんが、カップルOKの物件ではその分住んでいる人の人数も増えるので不便もあります。また、入居時に問題なくても今後騒音の気になるカップルが入居することも考えられます。募集条件でカップル不可の物件でも、なぜか女の子カップルが住んでいたこともあります。
必ず内覧にいく
とくにフラットシェアをして済む場合は、環境を確認することが大切です。最低居住期間を過ぎないとデポジットが戻ってきません。フラットメイトと相性が合わないとしんどい思いをすることになります。
また、一駅違うだけでもイギリスの治安は異なるように感じます。夜暗くなってからでも歩ける場所なのかなど、実際に行って確認しましょう。
内見でチェックしたいポイント【フラット】
- 水回りの清潔さ
- シャワーの水圧・温度
- 壁や窓の防音
- そうじやゴミ出しについて
- 同居人の生活リズム など
内見でチェックしたいポイント【周辺の環境】
- フラットの反対側の駅の雰囲気
- 近隣の住宅のベランダや庭
- 近所のスーパーや量販店
- 公園や道にゴミが散乱していたりホームレスがいないか
内見に行くときに、駅〜フラットまではだいたい見る人が多いです。駅やスーパーなどは駅の反対側に住んでいる人も利用しますし、雰囲気が異なる場合もあります。また、駅の片側が住宅地で、反対側が商店などが多い場合、お店の系統を見るとどんな人種の人が多いのかわかります。
ノースロンドンのFinsbury Park駅です。高架橋には、ベッドマットが何個も置いてあり、その上でホームレスのお年寄りが生活していました。ロンドンに限らず、世界で住んで住みたい都市に選ばれるメルボルンなどでも、ホームレスはいますが、Finsbury Park周辺は、日没後に歩いてみた感じや、駅構内の雰囲気も少し怖いと感じました。
近所のスーパーマーケットや量販店でそこに住んでいる人の民度がわかる場合があります。民度が低いところでは、商品を棚に戻していなかったり、床にぶちまけられていることもあります。
古い社宅の多さや、近所の家のベランダや庭などもチェックします。片付いていなかったり、ゴミ屋敷のようになっている家が多い場合は注意が必要です。
日本でも、商品が棚に戻されていないことがあったり、道にゴミが多かったりホームレスの人がいたりはありますが、イギリスの方が多い印象です。度が過ぎている場合は、事件が多いエリアである可能性があります。
急な内覧でもすぐに対応すべき!!内見後に考える時間はない!
ロンドンの家探しは1年中を通して激戦です。常に家を探している人がいるので、内見のアポイントメントを取っていてもすぐに連絡がつかなくなることもよくあります。家を貸す方も、借りたい人がたくさんいるので埋まってしまってもわざわざ連絡してくれることの方が少ないみたいです。なかなか返信が来ない場合は、メールを待つより、他の物件を探しましょう。
私自身、最初に借りたフラットの問い合わせ〜内見までこぎつけたときは、前の住人が引っ越した翌日でした。その後も、フラットメイトが出て行ってから2日後に新しい人が入ってくるといったケースを見ています。